法定相続分による相続登記(共有相続登記)
相続により不動産を承継取得する際には、相続人のうちの一人が単独で不動産を取得する場合もあれば、複数の相続人で一つの不動産を共有する状態になる場合もあります。
本記事では、共有相続登記についてどのようなものなのかついて解説します。
共有相続登記とは
不動産などの財産を相続により取得する場合、相続人全員で協議を行い、誰が取得するのか決定する必要があります。
この協議のことを遺産分割協議といいます。
遺産分割協議での協議の結果、法定相続分に従って相続することになった場合、多くの場合不動産は共有状態となります。
例えば、妻と子3人で相続した場合には妻が2分の1、子が6分の1ずつ相続し、全員で不動産を共有している状態となります。
この共有となった状態で登記を行うことを、共有相続登記と呼びます。
共有とはどのような状態?
では、一つの不動産を複数人で共有している状態とはどういったものなのでしょうか。
先ほどの相続の例では、妻が2分の1、子が6分の1ずつ相続していますが、これは一つの不動産の半分を妻が使用でき、子どもたちは6分の1ずつしか使えないという意味かというと、そうではありません。
共有の状態とは、共有持分を持った人全員がその不動産全体を使用することができる状態です。
ただし、他の共有持分権者の意思に反して不動産を処分することはできず、例えば売却により処分をしたい場合には共有者全員(上の例では妻と子ども3人)の同意が必要となります。
この他にも、管理行為と呼ばれる行為をする場合には持分の過半数が必要となるため、妻と最低でも子ども一人の同意が必要となります。
共有でも登記は必要
単独で不動産を所有する場合と同じく、数人で不動産を所有する共有の場合でも登記は必要となります。
共有の登記を行う場合には、共有持分権者全員で申請を行う必要があります。
このとき、登記手続きを司法書士に委任することも可能です。
この場合には共有持分権者全員から委任を受けることになります。
相続に関することは司法書士法人わたこり綜合事務所にご相談ください
一つの不動産を相続によって共有することになったケースでも、単独所有の場合と同様に登記手続きが必要となります。
特に、相続登記は2024年4月から義務化されることから、早めの手続きをお勧めします。
相続登記でお悩みの方は司法書士法人わたこり綜合事務所へご相談ください。
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